経営者と社員が共にベストを考える時代

投稿日:2020.01.26

人口減少・少子高齢化により、日に日に働く人材確保が難しくなっていることを実感します。働き方改革は、限られた人が持つ力を確実に発揮し、労働者一人が生み出す価値である労働生産性を高めようという取組です。時間外労働の上限規制や有給の義務化等の手段ばかりが注目されがちですが、その本質は労働生産性を高めて国力の維持を図るところにあります。

昨年末あたりから、その本質的な改革の必要性を感じ取った経営者様からの相談が増えました。その内容の大きな一つが労働時間についてです。罰則付きの時間外労働の上限規制が定められたことで、経営者が改めて1時間でどれだけの成果を生み出せるかについて考える機会になっているように思います。

社員は会社との間で雇用契約を締結します。雇用契約では、社員が労務を提供し、経営者(会社)はその対価として賃金を支払うことを約束します。つまり、雇用契約とは経営者が社員の労働力をお金で買い取るという契約になります。買い取るというと聞こえが悪いですが、買い取ったのだからモノと同じように好きに扱い社員の人としての権利が奪われないよう、経営者の権利に制限をかける役割を担っているのが労働法(労働基準法、労働安全衛生法等)ということになります。

労働基準法では法定労働時間を「1日8時間、1週40時間」と定めています。しかし、この原則に準じると現場が回らない仕事もあるため、例外として変形労働時間制を選択できる仕組みになっています。会社は社員と相談し、就業規則に定め、労使協定を締結し、労働基準監督署に届け出ること等を経て、変形労働時間制を採用することができます。それぞれの変形労働時間制の特徴は、以下のファイルをご参照ください。

変形労働時間制の特徴

最近はフレックスタイム制の導入を検討する会社が増えています。フレックスタイム制は1ヶ月の総労働時間だけを設定し、毎日の出社や退社は社員に委ねるという制度です。昨年の4月から清算期間が最長3カ月に延長されたことで、導入のメリットを感じやすくなったのだと思います。
フレックスタイム制の最大の特徴は、「社員一人ひとりが働く時間を選択すること」にあります。この考え方は、社員全員が画一的に働くスタイルが浸透している日本企業には馴染まないとされてきましたが、前段で申し上げた通り、これからは働く人数や労働時間に制限がかかってきます。資源が限られた中で成果を出すためには、改善が必要であり、その1つの手段がフレックスタイム制だと私は捉えています。

経営者と社員がベストな時間の使い方について協議をし、その約束に基づき、一人ひとりが自律的に働くようチャレンジする。フレックスタイム制に限らず、経営者と社員が共にベストな選択を考えて実行すること。そのような取組が時代の変化と共に求められてきているように感じます。

働き方改革の課題解決パートナーとして、一つひとつの御相談に真摯に対応し、実践を重ねてまいります。