今こそ人間学を磨く

投稿日:2020.04.26

儒教の経書である『大学』では、人間が人間になるための学びは「成人の学」であり、この「成人の学」には、以下の2つの学問が必要だと言っています。

①人間学
人が本来備えている徳性(人を愛する、人を尊敬する、人に感謝する、忍耐する等)を養うための学問

②時務学
その時代に必要な知識・技能を養う学問

そして、本末転倒(ほんまつてんとう)という言葉がある通り、あらゆるものには本と末がある。人間にとっての本学は人間学であり、知識・技能を養う時務学が末学。大学の中では「本(学)が乱れて末(学)が治まることはない」と2500年以上前から本末転倒にならないよう警鐘を鳴らしています。

毎月楽しみに講読させて頂いている致知出版の藤尾社長は、人間学について以下のように語っています。「本学である人間学は人間をつくる上での縦軸の価値観、末学である時務学は横軸の価値観。縦軸の価値観(自分は何のために生きているのか、何を大切に生きるのか、一度きりの人生で何に命を燃やすのか)が育たず、縦軸の価値観(他人と比べての優越、同業他社と比べての優越)だけで生きていると、右から風が吹けば左にブレる、左から風がふけば右にブレてしまう。縦軸の価値観の育った人は横から風が吹いても、根があるためブレることなく、吹いた風が縦軸にクロスして、そこから新たな学びや気づきを得て成長することができる。」

新型コロナウイルスと人間が付き合い、共に生活する中で改めて人間学の大切さを痛感しています。現実は厳しく、手放さなくてはならない物事もたくさんあります。しかし、私は心さえ失わなければ大丈夫だと確信しています。人生100年時代、焦るべからず、急ぐべからず。この1年は必死に人間学を学んでまいります。

先日、毎年一緒に探検を続けている大学時代の友人からLINEが入り、力をもらいました。
「手を洗え、手を洗えと言うが、世界には手も洗えない環境にいる人たちが30億人もいるという事実。日本に生まれ生きられる幸せを感じて生きていきたいと思いました。大丈夫という字全てには人という字が入っている。大丈夫。俺たちはひとりじゃない」