副業に対するサポート

投稿日:2021.09.19

個人から、「本業以外の仕事を始めようと考えている。その際に留意すべきポイントを教えてほしい」という相談を受ける機会が増えました。会社からも「副業人材を活用したいが、社会保険や源泉徴収等はどのように対応したら良いか教えてほしい」という問い合わせも頂くようになりました。
良いかどうかは別として、複数のワークに取り組みたいと考える個人は増加傾向にあり、会社としてはこの流れを有利に取り込んでいけるよう試行錯誤している状況なのだと捉えています。

国としても、個人の専門性や能力を発揮できる機会を増やすことで生産性の向上が図れると見込んで、副業や兼業等の柔軟な働き方の推進を行っています。今後、若い世代を中心に複数の仕事に取り組むワークスタイルは広がっていくことが予測されます。
上記のような背景を踏まえた上で、当事務所では「個人と組織が共に成長すること」を重視し、一つひとつの相談に対応しています。実際に寄せられた質問と回答をご紹介させて頂きます。

Q1
将来、起業したいと考えています。そのためのスキルアップや人脈構築に向けて副業を検討しています。何か留意すべき点はありますでしょうか?
A1
原則として、本業の会社との間で締結している雇用契約で定められた所定労働時間以外の時間を、何に使用するかは個人の自由です。従って、チャレンジ精神を持ち、起業に向けた準備をすること自体は大変素晴らしいことだと思います。
しかし、その準備が収入を得られるような形式であった場合、会社のルール(就業規則等)を確認する必要があります。まだまだ多くの会社では、本業への支障、従業員の健康配慮、情報漏洩の観点から副業を禁止又は制限しています。
現在の本業で得られる収入等のリソースあればこそ、未来に向けた準備をすることができます。現在お勤めの会社に応援してもらえないような起業は上手くいかないと思います。改めて目的を確認し、目先の収入ではなく、本業の会社との信頼関係を優先し、起業の準備をされることをお勧めします。

Q2
本業以外に業務委託を受けて仕事しているのですが、確定申告は必要でしょうか?
A2
ちょっとした業務委託(イラスト・書類作成・クラウドソーシング等)で得られる収入は、雑所得になります。得られた収入額から必要経費を控除して雑所得が20万円を超える場合には確定申告が必要となります。

Q3
二つの会社で給与を得ているのですが、確定申告は必要でしょうか?
A3
まず、本業の主たる給与については、あなたの代わりに会社が年末調整にて申請をしてれています。しかし、年末調整ができるのは本業の1カ所のみとなりますので、従たる副業の給与は確定申告が必要となります。ただし、従たる副業の給与が20万円を超えない場合には申告は不要です。

Q4
二つの会社で働く場合には社会保険等の保険料はどうなるのでしょうか?
A4
まず、社会保険(健康保険・介護保険・厚生年金保険)です。従たる副業が一般社員の4分の3以上(一般社員の所定労働が40時間であれば30時間以上)の働き方になる場合は、本業に加えて副業の会社でも社会保険に加入することになります。保険料は二つの会社で得られる給与額を合算した金額で按分されます。従たる副業が30時間未満の場合には加入は不要となります。

次に雇用保険です。雇用保険は1社でしか加入できません。本業の会社の収入から保険料が計算され徴収されます。

最後に労災保険ですが、こちらは全ての労働者が対象になります。従って、従たる副業の会社でも加入することになります。しかし、労災保険は全額会社負担のため、個人が負担する保険料は発生しません。