20代の私が考えるワーク・ライフ・バランスについて~社労士オフィスろーど事務所日記~

投稿日:2025.05.18

社労士オフィスろーどの塩川です。

今回のブログはワーク・ライフ・バランスをテーマにした内容となります。
最近よく耳にするようになったワークバランスの概要と、社会人となり1年が経過した私の考えについて、僭越ながらお話しさせていただきます。

ワーク・ライフ・バランスとは

内閣府では、ワーク・ライフ・バランスとは「すべての人が就労を通じて経済的に自立できると同時に、健康で充実した生活を送るための時間を持ち、多様な働き方や生き方を自由に選択できる社会の実現」と定義しています。

この定義には、安定した雇用を通じて誰もが自立できること、働きながらも家族や地域への貢献や関わり、自己啓発などに必要な時間を確保できること。性別や年齢、ライフステージに応じて柔軟な働き方を選べる環境を整えることが含まれています。

こうした社会の実現に向けて、内閣府では以下の施策を実施しています。

1.テレワークの普及・促進
通勤時間の削減や柔軟な働き方を可能にするため、在宅勤務やリモートワークを推進。

2.育児・介護と仕事の両立支援
育児休業や介護休業制度の整備を進め、家族のケアと仕事を両立しやすくしている。

3.長時間労働の是正
働きすぎを防ぐために労働時間の適正化を図り、心身の健康維持を支援。

4.男性の育児休業取得促進
男性の育児参加を促すため、男性の育児休業取得を後押しする施策を展開。

より詳しい内容につきましては、以下をご参照いただけますと幸いです。
引用:仕事と生活の調和とは – 「仕事と生活の調和」推進サイト – 内閣府男女共同参画局

なぜワーク・ライフ・バランスが必要なのか?

なぜワーク・ライフ・バランスが必要なのか。政府や自治体が推奨する背景には、個人・社会・企業それぞれが抱える以下のような課題が存在しています。

1. 個人の課題

・仕事と家庭の両立が困難
・自己啓発や地域活動への参加が困難
・長時間労働が心身の健康に悪影響

2. 社会全体の課題

・労働力不足の深刻化
・生産性の低下・活力の衰退
・少子化の急速な進行
・地域社会のつながりの希薄化

3. 企業・組織の課題

・人材獲得競争の激化
・従業員の人生の段階に応じたニーズへの対応(若年層、子育て層、介護層、高齢層)
・意欲や満足度の向上
・心身の健康の維持
・女性の活躍

上記の課題の根幹には、これからの日本の人口減少と少子高齢化の問題があります。
会社側から見れば、働いてもらえる人材が限られるため、従業員一人ひとりに、持てる力を余すことなく発揮してほしいと考えると思います。

一方で、働く側から見れば、1つの仕事だけに専念するスタイルだけでなく、複数の仕事や自分の趣味を大切にする多様なスタイルが選択できるようになりました。また、高齢化や核家族化が進み、仕事と育児、介護、治療等を両立するのが難しい状況の方も増えてきています。会社側の気持ちだけでなく、自分の気持ちも会社に受け入れてもらった上で、お互いに納得をして働くことが、より大切になってきているように感じます。そのため、会社側が働く側を尊重し、ワーク・ライフ・バランスを推進しているのだと理解させて頂きました。

20代の私が考えるワーク・ライフ・バランスについて

社会人となって1年が経過し、私なりにワーク・ライフ・バランスについて考えるようになりました。その中で強く感じているのは、「仕事の充実が私生活の充実につながる」ということです。

ワーク・ライフ・バランスと聞くと、仕事と私生活をそれぞれ別々のものとして捉えがちです。実際、私自身も学生時代には、「仕事は仕事、私生活は私生活」と明確に切り分けるものだと考えていました。
しかし、実際に社会に出て働くようになり、1日のうち約3分の1もの時間を仕事に費やすことを実感しました。「平日の疲れやストレスを休日でリセットする」という考え方を持っていましたが、時間の経過と共にこの考え方で社会人を続けていくことには限界があることに気づきました。
むしろ、日々の業務に対して見通しを立てて計画的に取り組み、業務の進め方を工夫することで、定時に退勤できたり、自分の時間を確保できるようになりました。その結果、気持ちに余裕が生まれ、私生活も自然と豊かになると実感しました。

このような体験を通じて、仕事と生活は単にバランスを取るものではなく、「互いにプラスの影響を与え合いながら、充実させていくべきもの」だと考えるようになりました。

また、学生と社会人ではワーク・ライフ・バランスに対する考え方や認識にギャップがあることを強く感じました。
学生の頃は、仕事と私生活はきっぱりと分けられるものだと考えがちで、私自身も恥ずかしながら、「休みが多く、給与は高い」などの表面的な労働条件にばかり注目し、良い労働条件で働くことが、良いワーク・ライフ・バランスと紐づいていると思っていました。
しかし、社会人として実際に働き、良いワーク・ライフ・バランスとは表面的な労働条件だけでは判断できないことに気づきました。

目の前の仕事に対して自分自身が前向きに捉え、主体的に取り組むこと。その結果として、自然と時間や心に余裕が生まれ、プライベートが充実することを実感しました。
今後も良いワーク・ライフ・バランスについて実感したことを大切にしていきます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

塩川 好輝

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