最近は四書五経(ししょごきょう)に惹かれ、『大学』『中庸』『論語』『孟子』に関する本を読むのが楽しいです。四書五経は、江戸時代は諸藩が設置した藩校や、村の寺子屋でテキストとして用いられ、明治維新に伴い西洋の学問が導入・普及されるまでは、最も日本人に親しまれていた学問であったそうです。
中国古典の書物や四書五経を学んでいる人の言葉からは、人生の目的や幸せの意味といった、人が生きる上で最も重要となる根底部分についてのヒントを得ることができます。四書五経を読む中で、人が犯してしまう過ちの形は2500年以上前から変わっていないことも分かりました。なぜ人は過ちを犯すのかを学び、未熟な自分を認め、過ちを犯さないために自分と約束をする。その約束こそが自らの「信条」ではないかと考えるようになりました。
そのような中、イエローハットの創業者であり、日本を美しくする会の創唱者である鍵山秀三郎さんの本と出合いました。この人は素晴らしいな!と感動しました。本を通して心に火を灯して頂きました。
鍵山さんは人生とは「因果一如(いんがいちにょ)」であり、これは世の中がどれほど変わっても変わらない定理であると仰っています。因とは原因であり、果は結果です。つまり、因果一如とは、何かの原因をつくった時に実は結果も同時に生まれているという意味です。
しかし、私たちは因果一如であることを忘れ、悪い原因をつくったのに、なぜ良い結果がでないのかと不満を持つことがあります。これは、原因をつくった直後に結果が必ず表れるわけではないというタイムラグによって生じているのではないかと思います。鍵山さんは、「結果は1年後、2年後に表れるものもあれば、子育てのように10年以上の時がかかるものもある。それでも必ず自分がつくったどおりの結果が表れてくることは間違いありません。それが因果一如という教えです。」と仰っています。
私は因果一如を強く信じます。大切なのは良い原因をつくり続けることであり、結果が悪いのは自分が蒔いた種が悪かったからに他なりません。私利私欲をおこさないよう、日々自分を戒めて、地域やお客様のお役に立つという精神で仕事を行い、良い結果が得られるように頑張ります。
鍵山さんの本の中の言葉をもう一つだけ紹介します。
「チャンスという神様は準備をして待つ者を好む」
コロナ禍による激動の2020年ですが、落ち着いて事実を受け入れ、未来に向けた準備を丁寧に重ねてまいります。