初のチャレンジとなる“これからのマネージャー”養成講座がスタートしました。今後、地元企業を牽引していくであろう30代~40代の皆様にお集まり頂けたことに深く感謝致します。全5回の講座となりますが、身を引き締きしめて、毎回の講座に真剣勝負で臨んでまいります。
初回の講師は僭越ながらも私が担当させて頂きました。テーマは「時代に求められるマネージャーとは?」であり、結論から述べると、それを私は「人間力をベースとする自律型人材」とまとめました。
そして、そのようにまとめた根拠を、①今後の世界と日本の時代の流れ、②人間の価値観・働き方の変化、③大転換期の会社の戦い方、④歴史にみる不変の真理等の視点から、6時間程お話をさせて頂き、適宜、受講者の皆様はどう考えるかを、意見交換して頂く形式で進行させて頂きました。
一般的にはマネージャー(管理職)には、以下のような管理力が求められると言われています。
①経営者の志である理念を、部下に浸透させる力
②経営者の立てた戦略・戦術を部門に落として実践し、成果をつくる力
③部下を育成する力
④現場を支援する力
⑤経営者を補佐する力(共に成長する力)
これらの力を向上させるために、部下の話に耳を傾けられるよう傾聴力を磨くことや、人と人とを結合させていくためのファシリテーション、コーディネートといったスキルを磨くことも重要ですが、私はその何十倍も人間力が大事であると考えています。
私の中での人間力の定義は「心を正しく整える力」です。これは、仕事やチームを修めるには、まずは自分を修める『修身』こそが大切であるという考えに基づいています。
人間の心にはすぐに欲望とよばれる雑草が生えてきます。未熟な私も人のことを羨んだり、妬んだり、大変なので楽をしたいと思うことがしばしばあります。しかし、人間の心に5欲(財欲,色欲,食欲,名誉欲,睡眠欲)に代表される雑草が生えるのは自然なことで、それが生きるためのモチベーションになっているのも事実です。
大事なのは、心の中に生えた害のある雑草に気づき、日々抜き取り、心を整える習慣を持つことだと思います。この雑草を抜き取ることが徳を積むことであり、人間力を形成していくのだと考えています。
マネジメント能力やコミュニケーション能力といったスキルも重要ですが、根底のベースに人間力がないとチームを動かすことはできません。というより、動くべきではないのかもしれません。それは人間がロボットと同じになってしまうと思うからです。
私たちは一人ひとりが一度きりの限られた人生を生きています。その重大な事実を尊重し、みんなの命を使わせて頂くだけの価値ある事業を創り、その志をみんなに丁寧に説明し、力を合わせて事業を進めていく。時代が如何に変わろうとも、私は人間がチーム(2人以上)で仕事する上で、この原理原則は変わらないと信じています。
2回目以降は、私以外の講師(実践者)の皆様にも登壇して頂きます。月に1度、受講者の皆様や実践者の皆様と学び合える時間を頂けたことに感謝します。精一杯、講座の運営に努めてまいります。