残業に関するよくある質問~社会保険労務士事務所が分かりやすく解説~

投稿日:2024.02.25

社労士オフィスろーどの千葉佳汰です。
今回は皆様にも馴染みがある「残業」がテーマとなります。 残業に関するよくあるご質問に回答する形式で説明させていただきます。

Q.会社が労働者に残業をしてもらうために、必要な手続きはありますか?

会社は労働者に残業をしていただくには、36協定の締結が必要となります。
労働者の労働時間は、労働基準法で原則1日8時間・1週40時間以内とされています。
これを「法定労働時間」といいます。
「法定労働時間」を超えて残業をさせる場合には、労働基準法第36条に基づく労使協定(36協定)の締結、所轄労働基準監督署長への届出が必要となります。
36協定の届出をせずに、時間外労働や休日労働を命じた場合は違法となり、その業務命令は無効となります。
また36協定を届け出ることなく、時間外労働や休日労働を命じた場合、労働基準法違反に問われ、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が貸される可能性がありますのでご注意ください。

出典:厚生労働省主要様式ダウンロードコーナーhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/roudoukijunkankei.html

Q.法定内残業、法定外残業って何?

残業は大きく①法定内残業②法定外残業の2つに区分されます。

①法定内残業:所定労働時間は超過するものの、法定労働時間の範囲内の労働のこと

 

法定内残業の場合は、法定内残業の割増率について法律では決まりがありません。
就業規則で割増率の規定がある場合を除き、割増賃金を計算する必要はありませんので、
通常の賃金と同様に計算します。

②法定外残業:所定労働時間・法定労働時間、どちらも超過した労働のこと

法定外残業とは、労働基準法で定められた1日8時間かつ1週40時間の法定労働時間を
超えて働くことです。つまり、労働時間から法定労働時間を引いた差が法定外残業時間となります。
法定外残業時間の場合、割増率25%以上、残業が深夜(午後10時~午前5時)になった場合は50%以上の割増賃金の支払いが法律で決められています。

Q.私の勤務の場合はどうなりますか?

❶9:00~18:00勤務(休憩1時間)、所定労働時間6時間の場合

所定労働時間が6時間で、実労働時間8時間のケースは、所定労働時間を超えた2時間が「法定内残業」となります。
残業はしているものの、法定労働時間内に収まるため、割増賃金の支払いは必要ありません。
09:00~12:00所定労働時間
12:00~13:00休憩時間
13:00~16:00所定労働時間
16:00~18:00法廷内残業(2時間)

❷9:00~20:00勤務(休憩1時間)、所定労働時間6時間の場合

所定労働時間が6時間で、実労働時間10時間のケースは、所定労働時間を超えた2時間が「法定内残業」、法定労働時間を超えた2時間が「法定外残業」となります。
「法定外残業」の2時間は割増率25%以上の割増賃金の支払いが必要となります。
09:00~12:00所定労働時間
12:00~13:00休憩時間
13:00~16:00所定労働時間
16:00~18:00法廷内残業(2時間)
18:00~20:00法定外残業(2時間)

おわりに

今回のテーマである「残業」について、私自身も勉強していく中で、法定内残業と法定外残業の違いが改めてはっきりとわかりました。
特に法定外残業は割増率が発生すること等、給与計算業務を行う上では確実に覚えておかなければならない内容でした。
また、会社が労働者に残業をしてもらうためには36協定の締結、所轄労働基準監督署長への届出が必要というルールがあります。このルールを守らなければ、場合によっては罰則を科せられる可能性がありますのでご注意ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

千葉 佳汰

Menu