副業の捉え方

投稿日:2019.07.21

皆さんは副業をどう捉えていますでしょうか?
私も顧問先様などで副業についてのご質問をしばしば受けるようになりました。「副業を認める会社が増えてきているようなので、うちの会社もそろそろ認めたほうが良いだろうか?」という内容です。私はその際には質問返しをするようにしています。その内容は「そもそも、なぜ副業を禁止しているんですか?」です。

公務員以外のサラリーマンの副業は憲法や労働法では禁止していません。ですから副業の禁止はあくまで会社が定めているものであり、そこには理由があるのです。最近になって国が副業を認めたと理解している方も多いですが、平成30年1月に厚労省よりだされた副業・兼業についてのガイドラインの中で副業が推進されただけであり、元々国は認めていたわけです。

では、なぜ会社は副業を禁止してきたのか。多くの会社は自社での業務がおろそかになる、情報漏洩のリスクがある、競業・利益相反になること等の理由から会社と従業員との間の約束事である就業規則にて副業を禁止してきました。納得できる理由です。
その一方で、会社は従業員と雇用契約を締結しています。雇用契約とは従業員が労働力を提供する代わりに、その対価を賃金として使用者が支払うという契約です。そして、その内容は勤務時間、給与金額、休日など具体的に定めなくてはなりません。ということは、本来はその契約に定められていない時間に関しては、本人が自由に使えるべきだと考えるのも十分に理解できる考え方です。

従って、私は副業に対しての考え方に正解はないと思います。会社が認めるも良し。認めぬも良し。大事なのはなぜそうしているのかという「理由」ではないでしょうか。当事務所も本業がある方と一緒に仕事をする機会が増えています。私個人の意見としては、会社が認めてくださるのであれば、一度、副業にチャレンジされたら良いと考えます。副業は自分が投資した情熱や時間がどの位の価値(価格・評価等)があるのかを理解しやすいからです。自分の1時間がどの位の価値があるものなのか。そんなフィードバックの機会は本業にもプラスの効果があるのではないでしょうか。

昨夜はこの夏共に富士山に登る仲間33名との交流会でした。33名には会社役員もいればサラリーマン、公務員、大学生の方もいらっしゃいました。ただ富士登山をしている間は年齢や肩書は関係ありません。シンプルに日本一の頂に立つという同じ目標を共有した同士です。仲間と力を合わせて成果をだす、仕事も本来はそんなシンプルなもの。その力の合わせ方の手段の一つが副業なのだと捉えています。

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