人間力を学ぶ月刊誌『致知』を購読する同士と共に、致知出版社主催の新春特別講演会に行ってきました。いくつになっても情熱を燃やし、今なお人生を力強く生きておられる大先輩である講師の皆様の言葉はエネルギーに満ちており、叱咤激励を頂いたような気持ちになりました。最近は致知を通してそのような気持ちになれる時間を心地良く感じています。
コシノジュンコさん、そして致知出版の藤尾社長のお話も非常に胸が熱くなりましたが、97歳の千玄室さんの講演は特に印象に残りました。とても97歳とは思えない身のこなしをされ、力強いお話をされながらも、自分や人生に対して大変謙虚に向き合わられている姿勢に、只々圧倒されました。戦時中の想像を絶する経験が大きいとは感じましたが、世の中には修練に修練を重ね、一流の人間と言われるべき正しき習慣を身につけた人間の存在を実感した心地でした。同じ会場で同じ空気を吸えたことを光栄に思います。
その千玄室さんのお話にの中で、私が一番印象に残ったのは次の言葉でした。
「先見の明と言うがこれは難しい。私はむしろ未来より、今こそが大切だと思う。それは常に自分の足元をみて省みること。自分がしていること・やっていることが本当にこれで良いのかと考えること。そうすると人間は半歩下がるようになる。人間にとってそのような気持ちこそが大切だと思う。」
今(自分の言動)と向き合い、半歩下がることの大切さ。これは今の自分への警告を含めたメッセージだと受け止めました。
「過去が咲いている今。未来の蕾でいっぱいな今」という陶芸家の河井寛次郎の詩にもある通り、全ては自分の行い次第。これからも致知に学び、半歩下がる習慣を意識しながら、精一杯歩んでいこうと思います。