会社勤めをしながら資格を取得する5つコツ

投稿日:2022.11.13

10月のブログでは、「会社勤めをしながら資格取得を目指すメリット」について書かせて頂きました
私がサラリーマン時代に取得をした資格は、社会保険労務士、国家資格キャリアコンサルタント、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー2級などです。
今回はその試験勉強の実践の中から得た、資格を取得するための5つのコツについてご紹介をさせて頂きます。

資格を取得するための5つのコツ

1 家族に資格取得を目指すことを伝える。

-人間は弱い。途中で挫けないように家族に約束すべし!

2 有資格者に話を聞きに行く。

-資格試験は情報戦。相談役となる有資格者を確保すべし!

3 収集した情報を整理して勉強の計画をたてる。

-確実に合格できる緻密な計画を立てるべし!

4 勉強は毎日行う。

-勉強は夜行わず、朝に行うべし!

5 試験直前の3日間は勉強だけに専念する。

-効果的に有給休暇を活用すべし!

1 家族に資格の取得を目指すことを伝える。                  -人間は弱い。途中で挫けないように家族に約束すべし!

私は資格取得とは、自分が大将になって行う「戦(いくさ)」であると考えています。自分が大将ですから、勝利も敗北も全て自分の責任となります。仕事とは異なり、会社や上司は自分の代わりに責任をとってくれません。しかし、反対に考えれば、戦のやり方は全て自分が決めることができます。

そこで、まず私が行ったのは、戦に負けてしまう要因を潰すことでした。私は、戦に敗れる最大の要因は自分の弱さであると考えました。勉強計画が進行し始めてから、「仕事が忙しいのだから今日は勉強しなくて良い、また来年頑張れば良い」等といった、怠け心に打ち克つためにはどうしたら良いかを考えました。

その結果、私は家族に対して、「今年、私は必ずこの資格を取得しようと思う。一生懸命勉強するから応援してほしい」と真剣に訴えました。家族ほど自分の人生を無条件に応援してくれる存在はありません。家族の応援を得られることで、人間は精神的に安定することができます。当然ですが、精神的に不安的な大将のもとでは、厳しい戦を戦い抜くことはできません。
実際に私も苦しかった時に「自分は一人で戦っているわけではない。家族の支えがあって戦わせて頂いているんだ。絶対に負けなられない」という気持ちが、弱い自分を鼓舞してくれました。従って、難しい戦であればあるほど、家族に応援してもらえる体制をつくることが重要であると考えます。

2 有資格者に話を聞きに行く。                           -資格試験は情報戦。相談役となる有資格者を確保すべし!

家族に応援してもらえる体制をつくった後は情報収集です。

このステップになったら頭を切り替えて、理路整然と資格についての情報を集めていきます。勝利するための戦略を立てるためには、正しく、有益な情報を集める必要があります。

私は、まずはネットで基本的な情報(資格の概要・試験内容・試験合格率・試験日及び会場・平均勉強時間等)をインプットしています。その上で、もっと深く理解したいポイントを箇条書きにして、質問シートを作成していました。

その上で自分の身近な有資格者を探して、話を聞きにいきました。もともと知っている先輩のケースもありましたが、知人から紹介してもらって初めてお会いした方もいました。有資格者は苦労をして戦い抜いた勝利者ですから、これから同様の苦労をして頑張ろうとしている後輩達を応援してくれるスタンスの人が多いと感じています。

そこで、基本情報をインプットした上で絞り込んできた質問を行うと、先輩資格者が自分を見る目が変わります。「この人は本気だ」というこちらの熱意が伝わります。そうなると、次第に会話は活性化し、ネットには掲載されていない実践から得られた生の情報を聞くことができるのです。そして、そのような話をすることができれば、ほとんどのケースで先輩資格者の方から「またわからないことがあったら気軽に連絡してね」と言ってもらうことができます。

実際に戦いを経験した方が味方になってくれることほど、心強いことはありません。資格試験は情報戦の面が強いと感じています。有資格者の相談役を得ることで、ライバルに比べて、戦を有利に展開することができると考えています。

3 収集した情報を整理して勉強の計画をたてる。                      -確実に合格できる緻密な計画を立てるべし!

情報収集を終えたら、計画づくりです。

計画を立てる上で最も重要なことは、勝てる計画になっているかどうかです。つまり、計画通りに進行できたならば、必ず合格できる計画にしなければ意味がありません。

ここからは具体的な計画のつくり方です。
まずは、戦の日である試験日をおさえます。そして、今日から試験日までどの位の期間があるかを把握します。そして、平日と休日とに分けて、勉強可能時間の算出を行います。

参考までに、私が社労士の勉強をしていた時は、平日は1時間30分、土日は8時間に設定していました。従って、週の勉強時間は23時間30分となり、年間勉強時間は1,222時間(23時間30分×52週)となります。

次に、合格するために必要とされている平均勉強時間と、自分が確保した勉強時間とを比較します。資格試験でギリギリの点数で不合格になることほど勿体ないことはありません。ですから、私は平均勉強時間の1.25倍~1.5倍の勉強時間の確保に努めていました。

その勉強時間を確保できるよう、平日と土日の勉強時間の調整を行い、実現可能な計画へと磨き上げていきます。

4 勉強は毎日行う。                                   -勉強は夜行わず、朝に行うべし!

計画を立てたら、あとは勉強するのみです。
この実行フェーズが一番の難関となります。ほとんどの方がこのフェーズで躓いているように感じています。

私は、その躓いている要因を、仕事は自分だけではコントロールができないため、計画通りに勉強を行うことができず、自信を失い、途中で断念してしまうことであると分析しています。

実際に、私も仕事や人との付き合いが好きなタイプであったため、夜遅くに帰宅することがほとんどでした。そこで、どうしたら仕事の影響を受けずに、計画通りに勉強を進めることができるのかを徹底的に考えました。その結果、到達したスタイルこそが、「夜は仕事や遊びに専念し、朝は勉強に専念する」という形です。

平日の定時後の時間は、状況によっては、会社、お客様、友人等を優先しなくてはならないこともあります。しかし、定時前の早朝の時間に約束が入ることは滅多にありません。つまり、朝であれば誰にも邪魔されずに勉強時間を確保することが可能です。

朝の勉強スタイルのメリットはそれだけにとどまりません。
自分の体感とはなりますが、心身が疲れた夜に勉強をするのと、リフレッシュされた朝にやるのとでは、同じ1時間でも効果が全く違います。個人差はあると思いますが、私は朝の1時間は夜の2時間に匹敵すると考えています。

また、朝に勉強をすると頭がウォーミングアップされた状態になります。その頭で出社をして仕事を開始すると、朝から生産性が向上します。ギリギリまで寝ていた方との差は歴然です。結果として、仕事を主体的かつスピーディーに進めることができ、良い循環が巡りはじめます。昔から「早起きは三文の徳」という言葉が残っています。私も強く賛同します。

ちなみに、それでも毎日勉強し続けることは簡単なことではありません。その時に心の支えとなるのが1番目、2番目のコツで紹介した家族や先輩資格者等からのサポートになります。自分一人の戦いではない状態をつくっておいた効果がこのタイミングで表れてきます。何事も物事を始める前の準備が肝心です。

5 試験直前の3日間は勉強だけに専念する。                    -効果的に有給休暇を活用すべし!

計画通り勉強を進めてきたならば、最後はラストの仕上げの段階となります。

私は、試験前3日間の追い込みにより、1割程度は点数を上げられるケースがあると考えています。これまでの苦労を考えれば、微塵の油断もせずに、最後まで徹底的に追い込むことをお勧めします。そのためにも、職場の皆様に迷惑をおかけしないよう、計画的に有給休暇の申請をしておきましょう。

少し話は脱線しますが、私はサラリーマン時代に、上司や同僚に試験勉強をしていることを明かすことはしませんでした(一部例外はありますが)。それは、この情報は共有しない方が仕事と資格取得の両面のために良い選択だと考えたからです。

この点についてもう少し補足をしておきます。まず仕事の面です。
仕事が上手くいかなった時に試験勉強をしていることを言い訳に使う可能性があると考えました。資格は自分が取得を決めたことであり、仕事に悪影響を与えてしまっては本末転倒です。そこで、私は職場の人に共有しないことで、仕事に言い訳ができない状況をつくりました。

次に資格取得の面です。
職場には色んな人がいます。もしかしたら、自分が試験勉強に時間を費やすことをあまり良く思わない人がいるかもしれません。これはなかなかに難しい問題だと捉えています。

そして、会社に資格取得を目指していることを共有する目的や理由があれば良いのですが、目的もないのに情報を共有することで、本来は生じなかったストレスやリスクを抱えてしまう可能性があります。

私は、試験勉強を理由に仕事面で一切の迷惑をかけない覚悟をしていたので、そもそも職場に共有する理由がないと考えました。この考えが正しいかどうかはわかりません。もしかしたら、情報を共有することで、職場の仲間にも応援してもらえたかもしれません。
しかし、私は確実に戦いに勝つためには、情報の取扱いに細心の注意を払い、リスクをコントロールすることが大切であると考えています。

最後に

ここまで、資格を取得するための5つのコツについてご紹介をさせて頂きました。
これらはあくまで私が実践してきたことであり、模範解答ではありません。
ぜひ自分に合った方法で試験勉強を戦い抜いて頂ければと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました。

大道 和哉

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